テストステ論

京大卒の高テス協会会長がテストステロンに関する情報をお届けします

もうオリンピックはドーピングありなしで部門を分けたら?

ロシアがかなり大規模なドーピングをしていたということで、リオオリンピックには基本的に出場NGということになった。

短距離では筋力増強剤や興奮剤の使用は時々摘発されるし、100mではウサインボルトが引っかからないのが不思議なくらいで、アサファ・パウエルヨハン・ブレークタイソン・ゲイジャスティン・ガトリン、女子ではマリオン・ジョーンズなど、トップ選手ががんがん使ってる。おれは、ウサインボルトも全くクリーンであることはあり得ないと思っている。

長距離では血液ドーピングをすれば持久力が上がるため有利になる。陸上ではないけどロードバイクではツール・ド・フランスを7回か8回連覇したランスアームストロングがやってた。

昨日、女子100mハードルの世界記録が塗り替えられたけど、もともとの記録は1988年に作られた記録で30年近く破られていなかった。実はもともとの1,2位は両方ともブルガリアの選手で、1987,8年のものだから、ぶっちゃけていうとかなり黒い。1988年というとほぼ間違いなく黒と言われているフローレンス・ジョイナーの100m、200mの記録が作られた年で、ジョイナーの引退理由がドーピング検査が翌年から強化されるためということだから、この年にはやり放題だった可能性が高い。そして何より、もともとの世界記録を持っていたヨルダンカ・ドンコワ - Wikipediaの記録は1988年を境に急激に落ちている。これは、ドーピングを辞めたことと、それによってモチベーションを失ったことによると考えられる。

投擲種目には、現在でも塗り替えられていない記録(人間には到底塗り替えることが出来ないレベル)がたくさんあり、どれもヨーロッパの選手だから、彼らも使っていたと考えるのが自然だ。パワー系の種目は、筋力増強剤を使えば効果てきめんであることは容易に想像出来る。ヨーロッパ選手のドーピング文化は今も続いていて、室伏が銀から金に繰り上がった時のアヌシュや、ライバルのイワン・チホンなども使っていた。ロシアの選手がドーピングをナチュラルに行っていたというのも、それが文化だからという言葉で説明出来る。

ここで筋トレの世界を説明すると、パワーリフティングやウェイトリフティングでも度々ドーピング失格者が出る。これは、記録を争う競技だからクリーンでやりましょうということなのだろうが、もうどうやっても取り締まれないからドーピングありなしを分離して両方認めちゃおうぜという業界がある。ボディビルディングだ。

ボディビルディングでは、ドーピングありの部門(プロ部門)となしの部門が分離されている。そして、本場はありの方だ。今、日本人の山岸選手が唯一アメリカのプロ部門に挑戦しているが、年収は6億ほどと言われる。ビジネス的に成功しているのはありの方だから、なしの部門で才能を示した人がありの部門に転向することもよくある。プロ部門には、なしでも筋骨隆々のやつらが集まり、人間を超えた姿を披露するショーとなっている。

オリンピックもショーである。おれたちが見たいのは、黒なのか白なのかよくわからない人たちの戦いではなく、純粋に、人間はどこまでやれるのか?ということだ。100mは、その昔は9.5で走ると人間の身体はバラバラになると言われていた。しかしウサインボルトは9.58で走って、まだ選手をやっている。となると次は9.5、9.4と記録向上を見てみたくなるが、さすがにナチュラルでは厳しくなってくるから、日夜、闇の組織がばれないドーピングを研究開発し続け、いたちごっこを続けることになる。

無駄すぎる。もうオリンピックも、あり部門となし部門に分けてしまい、もともと才能がある人が人間を超えたところで争う場にしてしまえばいい。ドーピングは絶対に消えないし、仮にドーピングをしていたとしてもむちゃくちゃな努力をしてきたということには変わりないので、こんなことでロシアのクリーンな選手が出場禁止の巻き添えを喰らうのはあまりにも可哀想だ。