バーベルプレートの知識

あなたがバーベルスクワットをしたいとする。バーベルはパワーリフティング用のものでたった20kg、これでは軽い。話にならない。ではどうするか。プレートをつけるしかない。

プレートにはラバーコーティングされているものと、金属製のものがある。

ラバーコーティングされているものは、ウェイトリフティングで使うことを念頭に作られたものだ。ウェイトリフティングでは、挙上したあとにバーベルをそのまま落下させる。もちろん床は専用のプラットフォームとなっているのだが、さらに衝撃を和らげるためにラバーコーティングされている。色は赤25kg、青20kg、黄15kg、緑10kgと決まっている。この知識が共有されているから、見るだけでそれが何キロなのか一目でわかる。これがわからないと、主催者側がセッティングをミスった時に指摘出来ない。

金属製のものは、持ちやすいように穴が開いているものと、そうでないものがある。穴が開いている方が加工が難しいから当然値段は高い。しかし持ちやすいから、うっかり落として足にぶつけてしまうなどのトラブルが起きにくく、高級なジムにはこれが導入されていることが多い。このタイプのプレートは、色はついているものを見たことがない。

穴が開いていないタイプの金属プレートについて語る。これは、公式用と練習用がある。公式用はウェイトリフティングと同じ色づけがされていて、試技重量が一目でわかるようになっている。しかし、ラバーコーティングがされていないから、その分薄い。ウェイトリフティングでは世界トップレベルでもクリーン&ジャークで扱うのは260kg程度だが、パワーリフティングでは450kg近いスクワットをする。プレートをたくさんつけるから、プレートは薄くなければいけない。もっとも、0.01mmという薄さではないが。

公式用も練習用も、大抵は片面がフラットで、もう片面が凹型をしている。凹面には、重量やメーカー名が書いてある。

さてここで問題。これらの金属プレートは、凹面をバーベルからみて内側にするか外側にするか?

正解は内側だ。これは驚いたと思う。しかし理由がある。凹面のふちに人差し指から小指までをかけて持ちながらバーベルに差し込むことを想定されているからだ。実は、プレートを手元から落としてしまう一番の原因は、バーベルにつけている時に手が滑ることだ。しかし、安心してほしい。プレートの持ち方を学んだ今、あなたがプレートを落として足の指を骨折する可能性はもうない。

ジムに行って、他の人がプレートをどう持ち、どうつけているかを観察してみよう。間違った持ち方をしている人は素人だ。あなたが教えてもどうせロクな説明は出来ないから、テストステ論を紹介してあげよう。

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