テストステ論

高テス協会会長がテストステロンに関する情報をお届けします。

マウスピース型リテイナーをやっている

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歯列矯正は2つのフェイズで成り立っている。1つ目は歯を動かすフェイズ、2つ目は歯が戻るのを防ぐフェイズ。攻めの次に守りがあると考えるとわかりやすい。

現在、1つ目のフェイズには概ね2つの方式がある。1つ目はブラケットとワイヤーで動かすタイプ。2つ目はマウスピース矯正。おれは1つ目にあたる「デーモンシステム」という方式で矯正を行った。

マウスピース矯正というのはさらに新しい手法で、コンピュータによって計算されたマウスピースを2週間毎に変えていくことよって、歯を動かしていく方式だ。こちらは代表的なものとしては「インビザライン」というものがある。コンピュータはシリコンバレーにあり、ここに歯型のデータを送るとマウスピースが送られてくる。以下の記事は、3Dプリンタを使ってインビザラインを真似たというものであるが、彼の歯列がもともと悪くなかったこと・単に見た目の問題だったこともあり、自分で出来てしまったということだが、ほとんどの場合はふつうに矯正医にかからないと取り返しのつかないことになる。

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1つ目のフェイズが終わると、今度は歯が戻る(後戻りという)のを防ぐフェイズに移る。ブラケット&ワイヤーでもマウスピースでも変わらない。なぜかというと、歯を動かす共通原理に拠るものだからである。

なぜ歯が動くのかというと、もともと固定化されていた歯槽骨に力を加えることによって歯槽骨を柔らかくしてその中で歯を動かすからと大雑把に説明出来る。だから、1つ目のフェイズが終わった段階では歯槽骨は柔らかいのだ。もしこの時点でブラケットを外してハッピーエンディング!としてしまうとどうなるかというと、柔らかい歯槽骨の中で歯が動いてしまう。これはものを噛むことによっても起こるし、口内の筋肉バランスによっても起こる。歯列を大きく変更した時、必ずしも口内の筋肉はその歯列にとって自然なものではなく、従来の歯列由来のものを引きずっている。だから、「歯槽骨が固まるのを待つ」「筋肉バランスが整うのを待つ」ことを目的として歯の固定(保定)を行う。

新陳代謝サイクルは骨で90日、筋肉で60日程度だから、理論的にもこの程度の期間は歯が後戻りするリスクが高い。これに安全係数をとってブラケットオフから半年くらいはご飯を食べる時と歯を磨く時以外はずっと保定装置をつけなければいけないのが通常のようである。その後は寝ている時だけなど、緩和されていく。

保定装置にはいくつか種類がある。私はこのうちマウスピース型を上下ともに選択した。この方式の最大の欠点は虫歯リスクが高いことである。マウスピースをつけっぱなしにすることによって、歯の周辺の唾液の流れは遮断される。従って、マウスピースをしたままオレンジジュースを飲んでそのままにしてしまうと虫歯のリスクが上がる。だから、ご飯を食べたあとにも入念に歯磨きをしてからマウスピースを装着する必要があるし、マウスピース自体のケアも入念にする必要がある。

この欠点を除けば、他の保定装置よりもほぼあらゆる面で優れる。マウスピースは透明だから、見た目はきれいだし、歯列全部を完全に固定することが出来るため微細な後戻りすらも防止出来る。寝ている間のナイトガード(歯ぎしり防止用マウスピース)代わりにもなるだろう。

実際のところ、一日中つけっぱなしを何ヶ月続けるかということはまだ宣言されていないが、半年や1年程度であればさほど苦痛にはならない。なぜならば今までブラケットをつけたまま2年間過ごしてきたわけだから、それに半年や1年積み重なっても影響は瑣末だ。

矯正の第一フェイスが終わりに近づくと、保定装置をどうするか決断を迫られるかも知れない(医院によっては勝手に決められるかも知れないが)。その時の判断基準になれば良いと思って筆をとった。