AI指導師匠が日本棋院を救う

みなさんは、囲碁の日本棋院の経営状態がめちゃくちゃやばいことをご存知だろうか。 毎年何億円もの赤字を垂れ流し、すでに市ヶ谷にある日本棋院の売却は決まっているようだ。 支出の多くは現役棋士への基本給と引退棋士への年金だが、 以前はそれを補って余りある収入があった。

しかし、棋戦のスポンサーをしている新聞社はどこも経営状態がやばいし、 棋戦の縮小が続き、ついには歴史ある本因坊戦すらも大幅な縮小がなされ、 2日制の七番勝負から、1日制の五番勝負に格下げされた。 賞金も3分の1になった。 本因坊というと、囲碁を知らない人でも聞いたことがあるのではないだろうか。 それほど囲碁を象徴するタイトルであり、そのタイトルが縮小されることは大きなニュースとなった。

これに対して日本棋院は市ヶ谷の売却だけでなく、 新棋士採用枠の縮小をすでに決めているし、 年金に対しても減額を計画して、なんとか対応しようとしているようだ。 収入が減っているのであれば、致し方がないところだと思う。

一方で、収入を増やすという方針もあり得る。 これに対しては、囲碁の普及がどストレートな解であり、 実際日本棋院はユーチューブチャンネルで棋戦の解説をしたり、 色々と努力はしている(棋士は一日中解説役をするから相当な労働だ)のだが、 おれはこれは普及という観点ではほとんど意味がないと思っている。 実際、このチャンネルを見ている人のほとんどはすでに囲碁が打てる人だし、 それも、次の手を予想したり、解説を理解することが出来るだけの 実力がすでにある人だ。級位者が楽しめる内容ではない。

そこでおれが考えているのは、AIで囲碁の師匠を作れないかということだ。 この囲碁師匠は、ユーザの棋力や間違いの癖を知り尽くし、 現状でもっとも効果的な問題(詰碁・手筋・定石)を提案してくれたり、 日頃の対局においても、癖の指摘や、ユーザが苦手と思われる局面への誘導を行ってくれる。 AIとアマチュアとの間には棋力に相当な差があるから、 こういう指導碁的なことも可能であるように予想する。 こうして、囲碁の級位者から高段くらいまでのファストパスが形成されれば、囲碁はもっと広がっていくだろう。 囲碁を学ぶ上でもっとも難しいのは、自分の手がどうして間違ってるのか わからないという点だと思う。 お金のある人であれば、プロの棋士に指導を受けたりすることも出来る (おれももしお金があれば依田紀基先生に囲碁を教えてもらいたいものだ) が、ほとんどの人にとってそれは現実的ではない。 ここを、AIでギュりたい。

一旦高段レベルになってしまえば、 あとは自発的に囲碁AIを使って棋譜を研究したり、 プロと同様の方法で学習を続けていけると思う。 問題は、そこに至るまでの絶壁を埋めることだ。

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