【25年目の麻布中学合格体験記】習い事は自分でやめる

高学歴あるあるの習い事第一位はピアノ。私も幼稚園の頃からピアノをやっていた。これは結構うまくて、小学生の頃に窓を開けてピアノの練習をしていると、同級生の女子が外で聴いていることもあった。

少年野球も小学3年くらいからやっていた。走り方がわかってしまったのか、それから足が速くなり、4年生からはずっとリレーの選手だった。頭の良い子が運動も出来るもまたあるあるだろうと思う。野球は、土日に朝から晩まで一日中練習をして、地区大会で優勝するようなチームだった。自転車に大量の野球道具を詰め込んで、背中には金属バットを背負った状態で遠くの練習場まで漕いでいったものだ。帰ってきたらへとへとで文字通り泥のように眠った。今だったらロードバイクで行くのもめんどくさいくらいの距離を、片道1時間くらい自転車を漕いで行っていた。それでボールが見えなくなるまで練習してから帰ってくるんだから、頭がどうかしてた。

小6になると、さすがにこれらをすべて両立させるのは不可能になってきた。まずは、ピアノのレッスンをカジュアルなものした。今まで、具体的には忘れてしまったが、クラシックばかり弾いていたが、練習時間をしっかり取らないと上達することは不可能なので、アニメの曲などを好きに引くという方針にした。これはこれで楽しかったが、上達はなかったため、少しずつどうでもよくなっていった。

それでもやはり中学受験にとって重荷になってることは明らかだったので、どちらが先だったか忘れたが、とにかくピアノと野球をやめることになった。やめるというのはなかなか言い出しだしにくいもので、相当悩んだ。やめるということ自体には悩みはなかったし、大変な日々から早く解放されたいとも思っていたが、やめるというと相手が悲しむのではないかと思い、悩んだ。

ピアノの先生と、野球の監督の言葉を今でも覚えている。

ピアノの先生は、「ピアノは無理してまでやる必要はない。やりたい事をやりたい時にやるのが一番です」と言ってくれた。これは、自分の中で今日までずっと人生の方針になっている。

野球の監督も、「おう、そうか。がんばれよ」と潔く送り出してくれた。これで自分としても、中学受験で勝つしかないと決心がついた。少年野球のコーチなんて893紛いの人間ばかりで、きっとどやされるだろうと思っていたから、呆気なく思ったのを覚えている。

彼らには、今でも感謝している。

こういう出来た大人に応援されて、私の中学受験最終決戦は始まったのであった。

中学受験に専念するために習い事をやめるというケースはままあると思う。その場合、親がしゃしゃり出ず、子供に解決させてほしい。親が勝手に解決して、突然「今日からピアノには行かなくていいわよ」となったら、子供にとって何の良い影響も得られない。

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