京大卒こどおじ (40)

おれはこどおじになることを決めた。 さっき、母親に話した。 この前話したように、月5万円。 ジムも何もかもやめて最小限で過ごそうと思う。 その変わりに、可変式のケトルベルを買って、軽いトレーニングは続けようと思う。

こどおじの葛藤

昨晩は、一睡も出来なかった。 人生に対する不安がある。主に経済的な不安だ。 このまま一人暮らしを続けたとして、まともな仕事が得られなかったらおれの人生はどうなってしまうのだろうか。 自殺するしかないのだろうか。

怖くなって眠れなかった。ひと晩中、心臓がバクバクしていた。

朝になって母親が起きてきた時、ここに引っ越してくることを決めたと言った。

今借りている部屋は騒音問題があってとてもじゃないが住めないから、 不動産に話を聞いたりして別の部屋を探しているところだが、 このまま一人暮らしを続行するとして、年に大体200万円の支出になる。 全く収入がないとすると、その資金はせいぜい3年で尽きる。

そこで、実家に住みながら「“実質的"再就職」に賭けることにした。 ローコストで住めるし、再度引っ越すにしても就職先に応じて場所を決められるからだ。 その場合に家を出る必要すらないかもしれない。 一人暮らしを続行して就職先を探すというのももちろんあるのだが、 一度実家に引っ越すこと自体はあんまり無駄がないように思う。

実家に住むことは、精神的にもいいだろう。 実際おれは多方面からのストレスからさすがのメンタルも崩壊してしまったのか、 適応障害的な症状が明らかに出ている。 いずれにしろ一度療養が必要というのは事実だと思う。 ここでまたもう一度引っ越しをすることは、自殺行為に近い。 引っ越しというのは、精神的な負荷が高いものなのだ。 マリッジブルーとかマタニティブルーというのがあるが、 引っ越しにも引っ越し鬱というのがある。 今回おれは、引っ越しに失敗してしまったので、 鬱どころではなかったと思う。

ここに引っ越してきたのが3歳だか6歳の時で、 それから京大に行くまで15年くらいは住んだ家だ。 ここで勉強して麻布中学に行き、ここで勉強して京大に行った。

2年になるか3年になるかはたまた一生か。 今のところ先は見えないが、 もう一度ここから人生をやり直そうと思う。

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