ルシファーがブロックする理由を説明する理由

ブロックする理由をなぜか説明した二人

最近、ルシファーがおかしなことをした。 正確には、おかしなことをしたと思われていると言ったほうが良いか。 ルシファーがツイッターやYoutubeでブロックをする理由を説明し始めたのだ。

この行為を、きっと多くの人はおかしなことだと思うかもしれない。 しかし、おれにはそうとは思わないのだ。 というのは、おれもブロックする理由を説明しているからだ。 こんな一致ってあるだろうか?恐ろしい。

あなたがおれにブロックされた理由はここにあります

この記事では、なぜ彼が「ブロックする理由を説明する」 という奇妙なことをするのか、 一年以上前に同じことをしているおれが説明しようと思う。

ルシファーとおれはある部分では似ている

きっとルシファーは嫌がるだろうし、おれも嫌なのだが、 ルシファーとおれはある部分では似ている。

ルシファーとおれは能力の凹凸は多少の差があるが、 本質的にはあまり変わりないと考えている。 それは、二人とも極端な理数脳だということだ。

麻布合格者の6年秋の成績表(算数特化型)

で述べたとおり、おれは思考力重視の算数と理科が得意で、 そのプラスによって国語が出来ない分を帳消しにすることにより 麻布と栄光に合格したし、 ルシファーはおれよりも算数が得意だったことは間違いない。

では何が違うかというと、おれはたまたま、 自身の数理的才能をプログラミングに向けたために、 ある場面では社会に必要されているということであり、 ルシファーは自身の才能を誤った方向に向けてしまったために 人生を潰してしまっているというだけのことなのだ。

同じ年の同じ日に麻布中学の試験会場にいた二人のうちおれは 麻布中学に進学し、 その後色々な出会いがあり、おれはふつうに生きていくことはかなり難しいということを理解した。 コンビニのバイトを秒で解雇されたこともその一つだといえるし、 大卒でない女と付き合ったこともある。

直接そう言ってくるような人もいた。 おれは結局日立製作所を3年足らずで辞めているが、 おれが日立に行くというと、「君には絶対に無理だから、早くドクターをとってアカデミックで生きていくしかない」 という人がいた。結果的にはそうならず、今現在はしがないプログラマとして細々と生きているわけであるが、 早い段階で、自分はどうにか自分の理数能力を生かしてお金を稼ぐ道を見つけないと死んでしまうという危機感を 持てたことは非常に貴重なことだった。

ルシファーにはこういった機会がなかったのだと思う。 彼はずっと孤独に生きてきた。 彼がなぜ東大理三をあれほど情熱的に目指し続けたのかはおれにはよくわからないが、 もしそうでなく、自分の理数的才能を別のことに使っていれば、 社会適合性が破綻していることは間違いないのでいずれにしろ厳しい人生になっていたことは間違いないと思うものの、 今のように社会から一切必要とされないことはなかったように思う。

これについていうと、 もし、彼が筑駒ではなく麻布中に進学していたら、 人生は全く別のものになっていたのではないかとは思っている。 確かに麻布は最高偏差値ではないが、彼のような人間に対してもなんら差別することはないし、 行事に参加するもしないも自由。これはきっと彼にとって生きやすい環境だったに違いない。 もしルシファーが同級生だったら、きっと友達になれただろうなとも思う。

理数ギフテッドと公平性

それではなぜ、ルシファーとおれは揃いも揃って ブロックする理由を説明してしまうのだろうか。

おれの感覚を言葉にすると、これは、「ブロックした理由を説明しないのは公平性に欠けるから」だ。

つまり、ブロックしたにも関わらずその理由を説明しないのはフェアではなく、 理由をきちんと説明する必要がある。と考えているのだ。

おかしなことに聞こえるかもしれないが、おれの観測した限りにおいては、 理数能力の高い人間というのは議論を始めとするすべてにおいて フラットであること、フェアであることを重視する傾向にある。 逆にそうでないふつうの人たちは、公平性を欠いた一方的な議論をする傾向にあり、 そういったものをおれは、理不尽や隠蔽と感じることがある。

ギフテッドという概念は日本には存在しないが(少なくとも1997年の世の中には存在しなかった)、 麻布中学に合格するような子供というのは12歳の時点では極めて知能が高いことになり、 ギフテッドであると言っても過言ではないだろう。 実際、理数ギフと称する子供がばたばた落ちている。

そしてこのギフテッドというものはどうやら公平性を重視する傾向があるらしいのだ。 以下の記事には、ギフテッドが公平性を重視することが書かれている。

ギフテッドと公平性へのこだわり

これが、ルシファーとおれが揃いも揃って ブロックした理由を説明することに繋がっているとおれは考えている。

おれはルシファーのことを語り続ける

ルシファーを初めて観測した時におれは、 なんだこの醜い生き物はと感じたのは正直なところだが、 しかしそれとは別に、ほっとけない気持ちにもなった。

それは、彼が同学年のヒーローだということもあるが、 彼とおれの中には似たようなところがあると思ったからだ。

そして、この生物について正しく理解して語ることが出来るのはきっとおれしか いないだろうと思った。 実際のところ、同等に公平性を重視する人間というのはこの二人以外にもたくさんいるだろうが、 ブロックする理由を説明してしまうような人間はこの二人以外にはいないのだ。 多くの人は、 12歳の段階ではルシファー状態だったかもしれないが、 様々な人生経験をする中で社会性を獲得していく。 しかし中には、その獲得に半ば失敗してしまう人間もいて、 それがルシファー、そしておれなのだ。

だから、今までルシファーについて考察して、文章として残してきた。 それは、そのことがおれの使命だと信じているからだ。

ツイッターでもルシファーについては語っているからフォローしてほしい。 異常者でもいいじゃないか。

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