一日一食法の本二冊を比較する(南雲・石原)

一日一食法というのは、 その名前のとおり、一日に一食しか食べないことによって健康になる食事法ですが、 直接的に減量を目的としたものではなく、 少食であること自体が健康に繋がるという理論がベースにあります。

興味のある健康法なので、本を二冊読みました。 一冊はこの分野ではメディア露出の多い南雲先生(がん予防・乳がん専門)の本で、 もう一冊は石原先生(内科医・東洋医学)のものです。

これら二冊の本を読んで、結果として主張する食事法は同じだけど、 その根拠は違うということに気づいたので、それを紹介します。

まず共通する点としては、先も述べたように、少食になれば健康になるという主張です。 一日一食法という名前で読んでいますが、十分に少食であれば良いため、 一日二食にして、一食を軽食にするという手法も推奨されています。 しかしいずれにしろ一日三食がっつり食べるということは間違いであるということは ともに否定されています。

また両方とも、 基本的には一食を夕食で食べて、朝はりんごジュース程度に済ませるという食事法を推奨しています (昼は食べる場合は蕎麦やヨーグルトを軽く食べる程度にする)が、 石原先生の方は、生活様式や個人の調子に合わせて、 例えば朝に食べないとどうしても調子が悪いという場合は 朝は軽く食べて昼は抜くという方法でも良しとしています。 基本的に、調子がよくなればなんでも良いという考えのようです。

一方で二冊で決定的に異なる点としては、 南雲先生が空腹になること自体を重視しているのに対して、 石原先生が少食であること自体を重視しているという点です。 当然、空腹になるためには少食になる必要があるため、結果的に少食になるのですが、 拠り所にしている理論が違います。

南雲先生は、 空腹時に活性化する長寿遺伝子サーチュイン遺伝子に注目しています。 名前的に似非科学臭もしますが、そうではなく、実際に研究レベルでは注目されている遺伝子のようです。 長時間の空腹を経験することでサーチュイン遺伝子がオンになり、 細胞の回復が促されるというのが南雲先生の根拠です。 ですから、南雲先生の場合は、石原先生に比べて一日一食に対して厳格なのです。

一方で石原先生は、このような理屈で少食を主張しています。

  1. 万病の元は瘀血(血液の汚れ)である。血液の汚れに対する自然治癒能力が働くと、湿疹などの病気として現れるだけ
  2. 血液を汚す要因は1)食べすぎ 2)運動不足 3)ストレス 4)冷え 5)環境汚染物質 6)水分のとりすぎであるが、これらは根本原因をたどれば「食べすぎ」と「冷え」に集約される。例えば、病気になると食欲がなくなり、身体が熱くなるが、これは免疫力を上げるためであるが、逆を返せばそのような状態に持っていくこと自体が免疫力を高めることに繋がる

一日一食法については以上が主旨であり、 両者ともこれを支える根拠として、糖尿病や癌が起こる原理の説明(癌が起こるメカニズムは糖質制限本における説明に似ているが、特段糖のみを悪としたものではない)、 少食にすることによって得られるメリット(記憶力向上・睡眠の質向上など)にも触れているし、 大半はケーススタディに割かれている。 興味があったら買って読んでみてください。


このエントリーをはてなブックマークに追加