84年生まれのおれがダイの大冒険「ポップクオリティ」について語る

ダイの大冒険が2020年に新作アニメ化されることが発表された。 同時に、ゲーム化プロジェクトも進行しているらしい。

これは熱い。

というのも、おれはダイの大冒険の大ファンだからだ。 当然、漫画も全部持っていた。

ラジオでも語ってる。 ここでも話しているとおり、おれはポップというキャラクターが好きだ。

ダイの大冒険はドラゴンクエストの漫画

ダイの大冒険はウィキによると1989年から1996年までジャンプで連載していたらしく、 それはおれが5歳の時から小6の時ということになる。 まさに、子供の頃の思い出というべき漫画である。 その頃のジャンプは、ドラゴンボールも幽遊白書もスラムダンクもるろうに剣心もあった。 ジャンプの黄金時代と言われる時代に小学生をしていたわけである。 悟空が超サイヤ人になったのも、おれが小学生の頃である。

ダイの大冒険というのは、ドラゴンクエストを題材とした漫画であり、 ロトの剣とか、そういったものは出てこないが、 伝説の剣を作ったりと、それに類するものは出てくる。

ダイの大冒険以外にもドラゴンクエストを題材とした漫画やアニメは存在し、 漫画ではロトの紋章だとか、 アニメでは勇者アベル伝説というものが存在する。

ロトの紋章は、ドラクエの1−3にほぼ準拠していて、 話でいうと、ドラクエ3のあとの世界という感じの設定だ。 ドラクエ3でゾーマを倒した時のパーティの子孫とかがまた集まってうんぬんみたいな話である。 これについては途中までは全部読んでいたが、子孫の子孫みたいなわけのわからない展開になったため、 今は読んでいない。 ドラゴンボールしかり、スター・ウォーズしかり、途中で終われば良かったのに という作品は決して珍しくない。

勇者アベルの方はあまり真剣に見たわけではないが、鳥山明の作品ということは知っている。

ダイの大冒険はどういうストーリーかというと、 モンスターに育てられた ダイという男の子が、やがて伝説の勇者アバンに弟子入りし、 その兄弟子にあたるポップと一緒に、 魔王軍と戦っていくという物語だ。

このダイは実は、竜騎士バランの息子であり、 竜の紋章を継承している。 初期の頃には、怒りで我を忘れると額に竜の紋章が現れて強くなるという設定だったが、 途中から竜の紋章をコントロールすることが出来るようになったり、 拳にパワーを集中出来るようになったりする。 ちなみに竜の紋章が発動してる時には、竜の騎士は、ドラゴニックオーラというオーラによって 身体が包まれて、戦闘力が上がるという仕組みだそうだ。 何かオーラが出て強くなるというのは、この当時の定番だった。

ダイの必殺技はアバンから教わったアバンストラッシュであり、 これは剣を逆手に持った剣撃である。 明らかに力が入らず、弱そうなのだが、作中では最強の必殺技として 扱われる。 ちょうどその頃、男の子はどれも、るろうに剣心の牙突か、アバンストラッシュをしていたものだ。 傘で。

続いて、ダイの大冒険から自分の好きなキャラクターであるポップとバランについて紹介したい。

ダイの大冒険の主人公はポップ

実はこの漫画は、 初期の頃も楽しかったが、 むしろ最高と言われるのは最終回だ。 この作品の主人公はポップだとも言われる所以がここにある。

ポップは先ほど述べたように、アバンの弟子であったが、 何かあると逃げ出したりする癖があった。

それもそのはず。このポップというのは ダイの仲間たちの中で唯一の純粋な人間であり、 平凡な鍛冶屋の息子なのである。

のちに仲間になるクロコダインとの戦いの中で戦闘から逃げようとした時に ニセ勇者一行の魔法使いであるまぞっほから諭され、 ダイたちを助けにいったシーンはダイの大冒険の名シーンの一つである。

それ以降も何かあるごとに怖気づき、現実から目を背けることがあった。

時には、アバンからもらった勇者の証であるアバンのしるしが 自分だけ光らないということで、凡人である自分は 勇者の資格がないのかと悩んだこともあった。 しかし、そのアバンのしるしが光った時に、 自分の勇者としての資質が勇気であることを知るのだ。

もっとも人間的であり、表面上は勇気のかけらもなさそうなポップの最大の資質が 勇気であるというのは、ダイの大冒険のメインテーマにほかならない。 その勇気が、ダイたちの窮地を何度も救い、時にはメガンテによって自身を犠牲にして、 ダイを助けようとしたこともあった。

ダイの大冒険の主人公は、ポップなのである。

このポップはのちに、大魔道士マトリフに弟子入りし、 メラゾーマとマヒャドを融合し、すべてを消し去る極大魔法 メドローアを習得し、大魔王バーンとの最終決戦に臨む。

大魔法バーンはダイでも全く歯が立たないほど強かった。 圧倒的な魔法力において、通常のメラはメラゾーマほどの威力を持ち、 バーンの必殺技カイザーフェニックスはすべてを燃やし尽くす威力があった。 近接攻撃でも圧倒的な差があった。

その場にいたダイとポップは絶望しかけた。 少なくとも、ダイは絶望した。もう勝てないと諦めかけた。 その時、地べたに寝転がりながらポップは言った。

「ダイは、大魔王のお前は何年生きられるのかな。何千年かな、何万年かな」 「それに比べたら人間の一生なんて一瞬の花火みたいなもんだ」

「一瞬・・・だけど閃光のように!!!まぶしく燃えて生き抜いてやるっ! それがおれたち人間の生き方だ!!!よっく目に刻んでおけよ!!!このバッカヤロー!!!」

これがかの有名な**「閃光のように」**である。 ダイの大冒険で作者が一番言いたかったのはこの部分ではないかと 誰しも思うはずだ。 少なくともおれは、最大のメッセージであると受け取った。

おれもそうだが、 小さな頃というのは誰でも 死について考え、 人間は死んだらどうなるのだろうかと疑問に思うものである。 その問いに、ダイの大冒険はストレートに回答したわけである。

だから・・・みんな一生懸命生きるのよ

この勇気に呼応し、 ダイは気力を取り戻し、ポップと二人で大魔王バーンを打倒するのである。 ポップがカイザーフェニックスを攻略したシーンもまた、 ダイの大冒険の名シーンとして語られている。

次はバランについて語る。

人間を愛し、人間に裏切られたバラン

勇者アバンたちが魔王ハドラーと戦っていたころ、 竜騎士バランは、冥竜王でヴェルザーという真の強敵と戦っていた。 人類を真の意味で救ったのは、アバンたちではなく、 バランだったのだ。

おれはこのストーリーが好きだから、以前にも触れた。

【25年目の麻布中学合格体験記】勇者の帰還

そのバランがヴェルザーを討ち、 地上に戻ってきた時、彼の身体はボロボロであり、 一歩も動けないような状態であった。

そこにソアラという人間の女性が現れ、 彼を看病する。 バランは、ソアラの優しさに、 魔物にはない人間の暖かみを感じた。

二人は愛し合い、 やがて、ダイが生まれる。

しかし、人間は愚かであった。 バランが人間でないと知ると、バランを死刑にしようとする。 ヴェルザーを倒し、自分がやらなければいけない仕事はもうない。 自分がいなくなることでソアラたち人間が幸せになるというのであればそれも悪くない。 ソアラにダイを託し、自分は「ドラゴニックオーラを切れば、こいつらの魔法でも死ぬことくらいは出来るだろう」 と諦めていた。

死刑人たちから一斉に魔法が放たれる。 しかしその時、突然飛び出してきたソアラが盾となり、 「人間たちを恨まないでください。人間は弱いのだから」 と言ったきりソアラは死んでしまうのである。

ソアラがそういうのであれば、人間を恨むまいとバランは思ったが、その時、 亡骸となったソアラに対して人間が言った言葉がバランを激昂させる。

「おろか者め、魔物をかばって死ぬとは。恥を晒しおって」

バランは、ソアラの亡骸を片手に街を全滅させ、 それ以降、人間を滅ぼすために魔王軍につくことになるのである。

これがかの有名な**「何様のつもりだ」**である。

このエピソードの他にもバランは最期に、 ダイを守るために犠牲になったりと、 スターウォーズのダースヴェイダーと類似する点が多い。

その他にも名キャラクター、名台詞がたくさんある漫画なので、 新しいアニメでそれらがどうなるのか楽しみだ。

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